最新更新日:2024/06/14
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詩の紹介

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 5年生のみなさん、静かに休養していますか?
 こういう時には「心の栄養」である「読書」です。
 体の栄養と心の栄養をしっかり摂取し、良く寝てください。

 ということで、今日も5年生向けに詩の紹介です。
 なぜ、この娘さんは3度目には「席をゆずれなかったのか?」
 しっかり読み込み、景色を思い浮かべて、考えてみてください。

    夕焼け
          吉野 弘
  いつものことだが
  電車は満員だった。
  そして
  いつものことだが
  若者と娘が腰をおろし
  としよりが立っていた。
  うつむいていた娘が立って
  としよりに席をゆずった。
  そそくさととりよりが座った。
  礼も言わずにとしよりは次の駅で降りた。
  
  娘は座った。
  別のとしよりが娘の前に
  横あいから押されてきた。
  娘はうつむいた。
  しかし
  また立って
  席を
  そのとしよりにゆずった。
  としよりは次の駅で礼を言って降りた。
  娘は座った。
  
  二度あることは と言う通り
  別のとしよりが娘の前に
  押し出された。
  かわいそうに
  娘はうつむいて
  そして今度は席を立たなかった。
  次の駅も
  次の駅も
  下唇をキュッと噛んで
  身体をこわばらせてー
  僕は電車を降りた。
  
  固くなってうつむいて
  娘はどこまで行ったろう。
  やさしい心の持主は
  いつでもどこでも
  われにもあらずの受難者となる。
  
  なぜって
  やさしい心の持主は
  他人のつらさを自分のつらさのように
  感じるから。
  やさしい心に責められながら
  娘はどこまでゆけるだろう。
  下唇を噛んで
  つらい気持ちで
  美しい夕焼けも見ないで。

   ※この詩は今から60年近く前、実話をもとに書かれた詩です。
    作者の吉野弘さんはこの娘さんに「夕焼け」を見せたかったのです。
    三度目に譲るのを止めた若い娘さん、
         やさしい娘さんはどんな人生を歩んでいるのでしょか?

   写真は夕焼けに映える黄金山(以前にも紹介)
        そして、やさしい楠那っ子、最上級生   
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