最新更新日:2024/05/17
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学校朝会(5/9)校長挨拶

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新しい学年・学級となって1か月が経ちました。5月に入り、さわやかな風とともに、木々も若葉から新緑へと色を変えています。中庭の大きなイチョウの木も緑の葉をつけてどっしりと立ち、青空に向かって真っすぐに伸びています。そして、木陰に入るとさわやかな風が私たちに安らぎを与えてくれます。
今日の話はまず、新型コロナウイルス感染症についてです。みなさんも知っているように、8日から新型コロナウイルス感染症への対応がかわり、健康観察カードの提出や日常的な消毒作業を行うことはなくなりました。しかし、ウイルスがなくなったわけではありません。換気や手洗い、近い距離で大声を出すことを控える、咳エチケットを守ること等は、今までどおり行っていきます。体調を崩すことがないように自分でしっかりと予防し、6月3日に行われる運動会に向けて、練習を重ねていくようにしましょう。
さて、今日は、学校安全の日です。矢野西小学校の皆さんが元気に学校生活を送ることができるように、「命の大切さと命を守ること」について考える日です。そこで、校長先生からは、安全について2つのことをお話します。
1つ目は、災害から自分の命を守るために必要なことについてです。災害と呼ばれるものには、地震や台風、土砂崩れ、大きな津波、火山の噴火、たくさんの雨が降り続く豪雨災害などがあります。この連休中も、石川県では震度6強という激しい揺れを観測する地震があり、建物が壊れたり土砂崩れが起きたりして大きな被害が出ました。安芸区でも、7日夜に大雨警報が出て、心配な状況でした。
このように、日本は、常にさまざまな災害に見舞われる国であるため、警戒や普段の備えを怠ってはならないといわれています。皆さんが行っている避難訓練もその一つです。
2011年3月11日、今から12年前にどんなことが起こったか、皆さんは知っていますか。東日本大震災が起こった日です。東北や関東地方を中心に大地震が起こり、太平洋の海側に大きな津波が押し寄せ、町ごと海に飲み込まれ、2万人に近い人々が犠牲となりました。この3月11日、釜石市という町にも、巨大な津波が押し寄せました。しかし、釜石市の小・中学生は、そのとき「津波てんでんこ」という昔から言い伝えられてきた言葉を守って、避難したといわれています。釜石の中学生は、地震が収まった後すぐに「津波てんでんこ」の教えを活かし、先生の「逃げろ!」という一言で、それぞれが「津波が来るぞ」と叫びながら、高台へと駆け出しました。それを見た近くの小学校の児童も一緒に高台へと走り、小・中学生3千人のほとんどが無事避難することができました。これは「釜石の奇跡」と呼ばれる話です。釜石では、昔から大地震による津波で、大きな被害を受けていました。そこで、昔の人の知恵として「津波てんでんこ」が言い伝えられ、海岸近くで大きな揺れを感じたら、津波が来るから各自てんでばらばらに高台に逃げて、自分の命を守れという教えになったのです。また、釜石では定期的に各学校で津波に対する避難訓練も行われており、これが、東日本大震災の折、成果となって表れたのです。
覚えている人もいると思いますが、この安芸区においても、今から約5年前の平成30年7月6日に西日本豪雨災害があり、大きな被害が出ました。災害は、いつまた起こるかわかりません。
こんな恐ろしい災害がないことを祈りますが、いざ、災害が起きた時のために、普段から訓練には本気で真剣に取り組むことが大事です。今日の午後からは、土砂災害避難訓練と、非常災害・緊急時一斉下校訓練があります。この朝会が終わったら、まずは、学校の中で、地震や大雨などで土砂崩れが起きるかもしれないといわれている危険な場所を、担任の先生と確かめてください。そして、6校時に行われる非常災害・緊急時の一斉下校訓練では、緊急の場合の帰り方について覚えるようにしましょう。友達に頼って動くのではなく、校内放送が始まったら静かに聞き、自分で安全に行動できるようにします。
矢野西小学校では、登下校においては、登下校班の班長さんが、いつも、班のメンバーの様子を気にかけながら、安全に気を配ってくれています。上級生の皆さんが下級生を思いやり、リーダーとして責任をもって登下校してくれている姿は、本当に頼もしいかぎりです。しかし、いざという時には、班のみんなが慌てず落ち着いて素早く行動しなければなりません。そのためには、普段から、毎日の集団登校では時間どおりに集合することや、班長を先頭に1列または2列できちんと並んで歩くこと等、大人がいなくても、一人一人が危ないことをせず、自分たちで安全に気を付けて登下校できることが大切です。
また、学校以外の場所にいる時でも、緊急の場合はどこに避難したらよいのか、おうちではどのような準備をしておいたらよいのかについて、おうちの人と話し合っておくことが必要です。
2つ目は、危険なことから自分の命を守るために気を付けることについてお話しします。この矢野西小学校では、みなさんも知っているとおり、18年前、下校中の子ども(木下あいりさん)が命を奪われるという悲しい事件がありました。またそれ以前にも、子どもが校舎から転落して亡くなるという事故や、雨で流れが激しくなっていた溝に流されて子どもが命を落とすという悲しい事故も起こっています。このようなこともあり、地域の人たちの「子どもの安全や命を守ろう」という思いはとても強く、他の地域以上に、見守り活動を熱心に行っていただいています。
では、みなさんが気をつけることは何でしょうか。何よりもみなさんが約束を守って、いつも注意深く過ごすことが大切です。これぐらいは大丈夫だろうと思う心が、命の危険につながります。命にかかわる危ないことを決してしない、交通ルールを必ず守る、知らない人についていかない等、自分の命は自分で守ることを意識して、気をつけるようにしましょう。
そして、登下校の時に、毎日、事故が起きないように見守りをしてくださっている地域の方々に顔を覚えてもらうため、自分から進んで挨拶をしましょう。また、いつも「ありがとうございます」という感謝の気持ちを伝えましょう。
かけがえのない命をみんなで守ることを考え、みんなが安心して、笑顔で過ごせる学校になるように一緒にがんばっていきましょう。

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広島市立矢野西小学校
住所:広島県広島市安芸区矢野西四丁目5-1
TEL:082-888-6601