最新更新日:2024/04/26
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校訓「やさしく つよく ただしく」  学校教育目標「創造・挑戦・前進する段原っ子の育成」  

新学習指導要領の実施に向けて

 来年度から,新学習指導要領の全面実施となります。学習指導要領とは,文部科学省が告示する初等教育および中等教育における教育課程の基準であり,各教科等の目標や大まかな教育内容が定められています。この目標,内容と学校教育法施行規則で定められた年間の標準授業時数等を踏まえ,学校が地域,家庭,学校の実態に応じて,教育課程を編成しています。
 この新学習指導要領は,10年後の社会と子どもたちの未来を標榜しています。ここでは,「子どもたちの65%は,大学卒業後,今は存在していない職業に就く(C.デビッドソン)」,「今後10〜20年程度で,約47%の仕事が自動化される可能性が高い(M.オズボーン)」,「2030年までには,週15時間程度働けば済むようになる(J.M.ケインズ)」との社会学者の未来予測が前提となっています。そして,この未来予測を受けて,新学習指導要領における育成すべき資質,能力は,「何を知っているか,何ができるか」(個別の知識,技能)」,「知っていること,できることをどう使うか(思考力,判断力,表現力等)」,「どのように社会,世界と関わり,よりよい人生を送るか(主体性,多様性,協働性,学びに向かう力,人間性等)」と捉えられています。
 この度の学習指導要領改訂の中心は,高等学校教育,大学教育,大学入学者選抜の一体的な改革であり,高等教育においては,社会参画のための教科,より高度な思考力等を育成する教科の設置,日本史の必修化と地理歴史科の見直し等が実施されるとともに,大学入学者選抜においては,各大学の個別選抜による多面的な選抜方法の促進,思考力,判断力,表現力に重心を置いた内容になります。
小学校に関係する改訂のポイントとしては,言語能力の確実な育成,理数教育の充実,伝統や文化に関する教育の充実,体験活動の充実,外国語教育の充実,情報活用能力(プログラミング教育を含む),現代的諸課題への対応があげられていますが,喫緊の課題は次の2点です。
まず,英語教育の拡充強化があります。小学校中学年で35時間の英語活動が加わり(これより年間授業時数3年生980時間,4年生1015時間),高学年で70時間の「英語科」が導入されます。当然のことながら,中,高等学校における英語教育は一層高度な内容になります。広島市においては,「広島型カリキュラム」として,すでに高学年において70時間の英語活動を実施しているので(年間授業時数5年生,6年生共に1015時間),中学年の週1時間の英語科授業枠をどのように保証するかが課題となっています。(低学年は,年間授業時数1年生850時間,2年生910時間のまま)。
 次に,「特別の教科としての道徳(道徳科)」の設置です。いじめの問題への対応の充実や子どもの発達段階をより一層踏まえた体系的なものに改善され,検定教科書が導入されます。読み物の登場人物の心情理解のみに偏った形式的な指導や,子どもに望ましいと思われる分かりきったことを言わせたり,書かせたりする授業を改善します。そして,答えがひとつでない課題に子どもたちが道徳的に向き合い,「考え,議論する」授業を積み重ねて,子どもの道徳性を育みます。
 授業の実際においては,「主体的,対話的で深い学び」が提唱され,不断の授業改善が求められています。それは,(1) 子どもたちが見通しをもって粘り強く取り組み,自らの学習活動を振り返って次につなげる主体的な学び,(2) 他者との協働や外界の情報との相互作用を通じて,自らの考えを深める対話的な学び,(3) 習得,活用,探求という学習プロセスの中で,問題発見,解決を念頭に置いた深い学びの実現です。
本校においては,量から質へと学びの転換を推進しながら,過去に形成された既存の知識,技能を活用,応用し,新たな知識,技能を獲得しようとする意欲や態度を育てる教育活動を展開していきます。そして,他からの支配や助力を受けず,自分の行動を自分の立てた規律に従って正しく規制していく自律の力,すなわち主体性の基礎を確立していきます。
 
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広島市立段原小学校
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