最新更新日:2024/09/18 | |
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虹のエール明日に運動会を控え,精一杯準備を整えた私たちにエールを送られているような気がしました。 明日は,一人一人の子どもたちが,昨年の自分より,昨日の自分より成長する運動会になることを心から願います。 巡りあいたい人東日本大震災からの復興への願いを込めて歌われてきた「ふるさと」。歌詞の中に「巡りあいたい人がそこにいる やさしさ広げて待っている」とあります。 「東日本大震災で被災された方々にとって,『巡りあいたい人』って誰なのだろう。原爆が投下され,被爆した広島の人たちにとって,『巡りあいたい人』って誰なのだろう。居森清子さんにとって,『巡りあいたい人』って誰だったのだろう。」 教師が子どもたちに問い掛けます。子どもたちは,じっと考えます。この子たちなら,様々な立場の方の痛みや願いを想像し,共感し,心の中で膨らませながら,歌詞に込められた思いを大切に表現してくれることと思います。 平和学習発表会に向けて,大切な音楽の時間を過ごしていました。 全力・協力・感謝このスローガンをただの飾りにするのではなく,運動会での子どもの具体的な姿につなげていきたいと考えました。そこで,全体練習のとき,子どもたちに次のように伝えました。 「このスローガンをさらに格好よいスローガンにするために,皆さんに未来をおいかける姿とはどんな姿か考え続けてほしいと思います。そして,その姿を運動会で見せてほしいと思います。私は,『自分の全力を尽くす姿』『友達と協力する姿』『応援してくださっているおうちの人や地域の方に感謝する姿』だと思います。『全力』『協力』『感謝』を大切にしましょう。」 この話をしていて,「全力」「協力」「感謝」は,日ごろ平和教育に関連して子どもたちに伝えていることと同じであることに気が付きました。平和教育は,全てのことにつながるものであると改めて感じました。 ※写真は,全体練習の様子です。 教員のエネルギー「校長先生,これを読んでください。子どもたち,よく考えて書いています。」 と,広島平和記念資料館を見学した後のしおりを渡してくれました。 私は,教員から, 「これを読んでください。」 とか 「授業を見に来てください。」 と言われることが嬉しくてたまりません。 教員は,いつも,よりよい授業をしたいと思っています。そして,積極的に意見を求めて,さらなる高みを目指します。こうした教員の意欲やエネルギーを感じることが,また,私のエネルギーにつながります。 校長室に担任から渡された見学のしおりを並べて,丁寧に読んでいきました。担任から赤丸や花丸をたくさんもらっています。よく考えて書いている子どもたちに,次に会ったとき,私からも声を掛けることができます。それも喜びの一つです。 後期始業式台風19号によって,東日本に大きな被害が出たことを知っていると思います。豪雨で川が氾濫し,街に水が流れ込みました。今日,朝のニュースでは,この台風で,亡くなられた方55名,行方不明の方17名と伝えていました。多くの家が水に浸かったり壊れたりしています。また,今も広い範囲で停電が続いています。多くの方が,不安な気持ちで,不自由な生活をしておられます。1日も早く元の生活に戻ることができることを,また,一刻も早く行方不明の方が見つけ出されることを心から願います。それでは,亡くなられた方のご冥福をお祈りして黙とうをしましょう。 (黙とう後)もし,大型の台風によって,皆さんの家が水に浸かってしまったり,大切な家族が亡くなってしまったりしたらどうでしょうか。今,日本には,こんな深い悲しみや苦しみを背負っておられる方がたくさんおられます。終業式のとき,「考え続ける」ことを大切にしようという話をしました。私は,連休中もニュースで台風の状況を確認しながら,自分に何ができるか考え続けました。特に,皆さんのような子どもたちが辛い目にあっていないか,怖い思いをしていないかと考えると心が痛みました。 そんなとき,カナダのラグビー選手たちのニュースを知りました。今日は,カナダのラグビー選手の行動を紹介し,「相手を思いやる心」について話します。 ラグビーワールドカップが日本で開催されています。台風19号の影響で,カナダのチームが出場する試合が中止になり,カナダは戦わないまま,最下位になってしまったそうです。ワールドカップ出場のために,人一倍練習を重ね,カナダの人々の期待を背負って日本にやってきた選手たちです。どれだけ悔しかったでしょうか。どこへもぶつけることのできない悲しみや怒りでいっぱいだったと思います。 しかし,カナダの選手は,こんなふうに思ったそうです。「日本で受けた応援やおもてなしに感謝の気持ちを示したい」と。カナダの選手は,日本に残って,道路にたまった土や砂を片付けるボランティアに参加したそうです。 カナダの選手に思いやりの心を感じます。「思いやりのある人」というのは,相手の立場に立って考えることができる人,相手の気持ちを思いやって相手に寄り添って行動することができる人です。カナダの選手は,台風の被害を受けた日本人の立場に立って,日本人の気持ちを思いやりながら行動したのだと思います。相手を思いやることができるチームは,きっと相手だけでなく,チームメイトや応援してくれる観客を大切にしたり,ルールを大切にしたりできるチームでしょう。 本川小学校で,世界に平和を発信することができるよう平和学習を積み重ねている皆さんには,カナダの選手の行動が心に響くものと思います。本川小学校に「思いやりの心」があふれることを期待して始業式の言葉を終わります。 前期終業式ノーベル化学賞を受賞された吉野彰さんは,小学校4年生のとき,担任の先生に薦められた本がきっかけで,化学はおもしろそうだと思ったそうです。そして,将来,化学の道に進むことを決めたそうです。吉野さんは,「子どもが興味関心をもつと,それが,どんどん得意になるんです。」と話しておられます。吉野さんの言葉は,小学生であるみんなに,エールを送る言葉だと思います。 みんなには,「よいこのあゆみ」を基に,次のことを振り返ってほしいと思います。 「自分が楽しいな,おもしろいなと思った学習は何かな。」 「努力してできるようになったことはどんなことかな。」 「自分のよいところはどんなところかな。」 振り返ったことを後期にもつなげていきましょう。後期は,一人一人のよい面が,ますます伸びていくことを期待しています。吉野さんが言われるように,興味関心をもったことが得意なこととなって,自信をもって新しいことにどんどんチャレンジできる人になってほしいと願っています。 さて,始業式のとき,「考え続ける人になってほしい」と話したことを覚えていますか。8月5日に来られた長崎市の田上市長さんも「平和について一緒に考えていきましょう。考え続けることが大切です。」と言われました。この間,3年生が広島平和記念資料館に行きました。見学して考えたことについて,こんなふうに書いた人がいました。 「今の広島は平和ですが,74年前のようなことを繰り返さないようにしたいです。少しけんかしただけで,たくさん嫌な思いになるから,悪口を言わないことや人が傷つくことをしないことが大切だと思います。私も平和を考え,命を大切にしたいと思い,そういう人を増やしていきたいです。」 後期には,平和学習発表会があります。みんなが日頃大切にしていることや考え続けていることを自分の言葉で発信できるとよいと思います。そして「考え続けること」をこれからも大切にしていきましょう。 後期の生活がみんなにとって実り多いものであることを願って,終業式の言葉を終わります。 6年生からエール6年生の朝の会の様子を見に行くと,11月末に開催を予定している平和学習発表会に向けて,歌の練習が始まりました。嵐の「ふるさと」という曲です。歌詞の内容と子どもたちの澄んだ歌声が相乗効果を生み,聴く者に優しい心が響いてきます。またしても,私の涙腺は緩んでしまいました。 校訓「やさしく つよく まじめに」をいつも実行にうつしてくれている6年生。歌い終わり,じっと,私の方を見てくれている6年生に, 「私と同じように6年生も学校のリーダーです。6年生のみんなは,私と一緒に本川小学校がよい学校になるように頑張ってくれています。だから,6年生は,私の大切な仲間です。そして,6年生の様子を見ると,よし,私も頑張ろうと勇気と元気をもらっています。どうか,これからも,小さい学年のよい手本であり続けてほしいと思います。」 と伝えました。 運動会に向けて〜高学年その2〜指導する担任の力強い掛け声や迫力ある動きが子どもたちの心に火を付けたようです。初めて挑戦する子どもたち。よい表情をしていました。その様子を見ると,心が熱くなりました。 本番まで練習を重ねていく中で,高学年として,一回りも二回りも成長してくれることでしょう。 運動会に向けて〜低学年その2〜今日の練習は昨日の続きでした。二人で手をつなぐ踊りも加わりました。子どもたちは,新しい動きもどんどん覚えていきます。低学年の可愛らしさがしっかりと表現できる動きになっています。「上手だね。」と褒めると,ますます張り切る低学年の子どもたちです。 運動会に向けて〜中学年〜私が本川小学校に教頭として赴任した2年前,この子どもたちは,低学年でした。当時の様子を思い返しながら,「随分成長したな。」と感慨深く練習の様子を見ていました。教室での授業の様子は,毎日,見ていますが,運動会の練習で,改めて,低・中・高学年別に,集団として見てみると,子どもたちの発達段階や成長の様子がつぶさに感じられます。 中学年の団体競技もきっと盛り上がることと思います。運動会当日は,大きな声援をよろしくお願いします。 本川小学校の子どもたち「さて,3年生の子どもたちは,このお客様にどう対応するかな。」と校舎の玄関から様子を見ていました。すると,子どもたちから,近寄っていって,「ハロー!」と挨拶をしました。自然な挨拶でした。お客様もにこやかに子どもたちに挨拶を返してくださいました。 本川小学校には,日常的に海外からのお客様が来られます。「平和な世界をつくるため,まずは,本川小学校の子どもの笑顔と挨拶!」子どもたちに度々語り掛けてきていることです。3年生の子どもたちが自然な姿で実現してくれていることを嬉しく思いました。 彼岸花私は,「ごんぎつね」を読むと,子どもの頃に毎年見ていた畦道を真っ赤に彩る彼岸花を思い出します。そして,「ごんぎつね」に描かれている村と子どもの頃に見た風景が重なって,郷愁に浸りながら,この物語を深く味わうことにつながっています。 さて,本川小学校では,今年も,正門の横や平和の森に,彼岸花が咲きました。そして,4年生が国語科で「ごんぎつね」を学習する時期にもなりました。 たった一言で6年生の何人かの子どもたちは,図画工作科「わたしたちの大切な風景〜本川の風景〜」の学習で,校門付近から見える様子を絵にしていました。そこに平和資料館へのお客様が通りかかられました。本校では,日常的に平和資料館へのお客様があり,子どもたちの学習の場である中庭を通り,平和資料館へと進まれます。子どもたちは,いつものように挨拶をしたところ,お客様から大変ほめていただきました。この様子を日記に書いたものです。ホームページ上で,全文を掲載したいところですが,長文ですので,その一部を紹介します。以下,抜粋文です。 「『こんにちは。』『おはよう。』『こんばんは。』の一言だけで,学校がよい印象になり,平和が広がるという可能性が出てきます。一言を発するか発しないかで大きく変わります。校門付近にいた人は,普段から挨拶をしているからとっさに言えるし,自然と言えるんだと思います。平和に近付くには,大きなことをすることも必要だけど,観光客の人に挨拶をする,お礼を言うという身近な小さなことが平和につながるんだと思います。観光客の人がぽろっと口にこぼされた『この学校の子は,よく挨拶をするんだね。』は,私の心に響きました。こんな言葉をもっともっと増やして平和に近付かせるために,これからも一言一言を大切にして日々を過ごしていきたいです。」 作品のタイトルに感心先日から1年生が取り組んでいた「やぶいた かたちから うまれたよ」の作品が掲示されています。 1枚目の作品は,「わにの子がお友達」です。 2枚目の作品は,「ぼくが王様」です。 3枚目の作品は,「猫と魚の滝登り」です。 どれも素敵なタイトルです。「ああ,なるほど。」と納得するような,作品にぴったりの言葉を選んでいます。子どもたちの言葉を選ぶ感性や感覚にまたしても感心しました。 子どもたちへ届いた手紙本川小学校のみなさんこんにちは。 先日の修学旅行で平和資料館を見学させていただきありがとうございました。資料館の隣に校舎や体育館があり,みなさんが平和資料館とともに生活しておられることに驚きました。資料館のそばを通ったり目にしたりすることが当たり前になっているのですね。そうしていつも、戦争で起きた悲しい出来事を忘れないようにしておられるのですね。 平和資料館を見学して,ぼくが一番心に残ったのは,原爆が落とされる前と後の校舎の様子がすごく違っていたことです。きれいだった校舎が原爆で壊れ,崩れてしまった様子がよく分かりました。火事で焼けたあとや高い熱でとけてしまったガラスも見ました。校舎にいた子どもたちは,痛くて熱くて苦しかったと思います。ぼくは,悲しくていやな気持ちになりました。戦争はよくないな,やってはいけないなと思いました。 平和資料館を出て門の方に歩いていくと,1年生のお友達が育てているたくさんのアサガオの鉢がありました。夏になるときれいな花を咲かせますね。その花を原爆で亡くなった本川小の子どもたちや先生たちも見ているんじゃないかなと思いました。そして,何も心配しないできれいな花を育てることができる今の平和な日本を守ってほしいと思うんじゃないかなと思いました。ぼくも本川小平和資料館で見学したことを忘れないようにします。そして,友達と一緒に楽しく過ごせる毎日を大切にしていきます。 最後にもう一つ。ぼくたちの訪問を迎えるために,6年生の皆さんが作ってくださったメッセージボード,とても嬉しかったです。ありがとうございました。 Broome Senior High School との交流 1お迎えの式において,次のように挨拶しました。 「本日は,ようこそ本川小学校へお越しくださいました。私たちは,今日の日を楽しみにしていました。皆さんを心から歓迎します。 さて,1945年,今から74年前の8月6日,広島に原子爆弾が投下されました。爆心地からわずか350メートルしか離れていない本川小学校では,凄まじい爆風と熱線により,校舎は壊れ,全焼しました。そして,400人ほどの子どもたちは,全身に大けがや大やけどを負い,その尊い命を一瞬にして奪われてしまいました。皆さんと同じかけがえのない命と未来への希望をもった子どもたちでした。本川小学校は,こんな悲しい歴史をもつ学校です。 だからこそ,この学校で学ぶ子どもたちは,二度と同じ悲しみを繰り返さないために,世界に向けて平和の大切さを発信する責任があります。この6年生の子どもたちは,その責任を自覚し,1年生の頃から様々な平和学習を繰り返してきました。今日,こうしてオーストラリアから皆さんに来ていただき,一緒に過ごすことは,この6年生の子どもたちにとってもとても嬉しいことです。今日が皆さんと一緒に世界平和に向けて第一歩を踏み出す1日になれば,それが,この子どもたちの最高の幸せです。 この後,一緒に本校に残っている被爆遺物を巡って説明を聞いたり,日本文化を体験したりしていただきます。どうか,ご自身の目と耳と手と心で,様々なことを感じ取っていただきたいと思います。そして,感じたことをオーストラリアに帰って,ご家族やお友達など大切な人に教えていただきたいと思います。こうして,本川小学校からオーストラリアへ平和への思いが伝わっていくことを心から願います。 最後になりましたが,Broome Senior High School の先生方,今年度も平和への深い関心をもたれ,本川小学校へ生徒を引率してお越しくださり,ありがとうございます。このように,国をこえて,子ども同士が直に触れ合う機会は大切なことだと考えます。世界平和の実現に寄与する子どもを両国で育てるために,今後とも連携してまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします。 ※写真は,Broome Senior High School の生徒を生活科室にお迎えし,歓迎の言葉を述べている児童の様子です。 平和教育とは絵本「いわたくんちのおばあちゃん」は,本川の学区内のご家族をモチーフとしたお話です。絵本を読み進めていくうちに,担任の目からは,思わず,涙があふれ出しました。担任は,その先が涙で読めなくなり,子どもたちに「ごめんね。」と言い,しばらく間を置きました。子どもたちは,黙ってじっと待ちました。担任の涙の意味をしっかり受け止めていました。その後,担任は再び続きを読み始めました。 ハンカチで目を押さえて読み聞かせを聞いている子もいます。頬に流れる涙を手で拭いながら,じっと担任を見つめている子もいます。今にもこぼれそうな涙をこらえながら,目を大きく見開いて絵本を見ている子もいます。 この様子を見て,わたしは,これこそが平和教育なのだと思いました。それは,人間的な情と思いやりのある教育ということです。心と心が通い合う教育ということです。この子どもたちにとって,忘れられない時間になったことと思います。そして,この後,6年生まで続く平和学習の礎を築く時間となったことと思います。 6年生新たな挑戦子どもたちは,本校の平和資料館や被爆樹木などについて説明します。世界に平和を発信する機会をいただき,子どもたちも張り切っています。6年生にとっては,本校での平和学習の集大成とも言える活動となります。 今日は,お迎えの式で聴いていただく合奏の練習をしていました。曲名は「情熱大陸」です。一生懸命な3人の指導者とそれに応えようとする子どもたちの姿を見ていると,胸が熱くなりました。そして,4月からの取組みを思い出しました。広島平和記念資料館本館オープニングイベントのこと,「青い目の人形」の贈呈式のこと,ピースサミットのこと,長崎市長・広島市長を平和資料館へご案内したことなど。その度に驚くほどの成長を見せてくれました。そして,今回,新たなことに挑戦しようとしています。また,多くのことを学んでくれることと期待しています。 英語の時間英語指導アシスタントは,子どもたちが使えそうな語や表現を意図的に用いて質問します。子どもたちは,その質問に答えることで,知っている語や表現の深化を図ったり,新たな学びに触れたりし,即興性のある会話を楽しむことができます。英語が「分かった!」「伝わった!」という子どもたちの喜びを感じ取ることができる場面でした。 夏のしらべ6年生が俳句を作っていました。自分の表現したいことにぴったりと合う言葉を探し,効果的に組み合わせ,夏を表現していました。 |
広島市立本川小学校
住所:広島県広島市中区本川町一丁目5-39 TEL:082-232-3431 |