最新更新日:2024/06/28 | |
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葉月の窓みなさま、おかわりないでしょうか? 引き続き、本校Webページをご覧くださり、ありがとうございます。 今月は、日本中が戦争と平和について考える一ヶ月でした。 本校では、8月5日(土)川野登美子さんを講師にお招きして「全校平和集会」を開きました。 (図書室を会場に、生徒会執行部と各クラスの平和委員の約30名が対面でお話を聴き、この模様を各クラスへ配信して、教室の生徒と双方向でつながるオンライン集会です。) 川野さんは、原爆の子の像のモデルとなった佐々木禎子さんの幼なじみで、小2から小6までずっと一緒のクラスでした。 現在は、語り部の他、折り鶴の再生紙を利用したノートづくりや、世界の子どもたちへの無償配布、被爆伝承者の育成など、多岐にわたって活躍なさっています。 講話は、8月6日の出来事からはじまりました。その後、小学校時代の禎子さんとの楽しい思い出、6年竹組のこと、禎子さんの病気と悲しいお別れ、そして、中学時代の「団結の会」の取組、「原爆の子の像」建立の活動など、当時の世相や学校生活の様子をまじえながら語ってくださいました。 川野さんは、結びに「クラスの人と一緒に何かをすることで、お互いがつながり『団結』できます。何もしないのではなく、みなさんには、禎子さんの話を誰かに伝えて広めてほしいです。小さなことが輪になって、波紋のように広がり、世界につながっていくのですから。」と、新しい取組に挑戦しながら平和活動を続ける意欲を示されました。 続いて質疑応答では、「活動を辛いと思ったことはないですか?」「私たちにできることは何でしょうか?」など、図書室にいる生徒や、教室で講話を視聴している学級からの質問に、一つ一つ丁寧に答えてくださいました。 また、講話終了後、川野さんを囲んで、3年生の平和委員と執行部の生徒とで交流会をしました。それぞれの考える「平和」について思いを述べ合ったり、川野さんのお話をどのように家族に伝えるか、それぞれの感想と共に発表し合ったりしました。さらに、現在の幟町中の、訊き合い聴き合う学びや、多様性を認め合う土壌について、生徒たちが自分の言葉で語り、「川野先輩」へ「幟の今」を伝えることができました。 生徒の感想を紹介します。(一部抜粋) ・実際に被爆された方から直接体験談を聞き、生々しさを感じて心が動かされました。普段は、原爆のことを考えませんが、こうして、毎年平和について話を聞いたり学習したりすることで深く考えることができると思いました。(中1・男子) ・ご飯をおなかいっぱい食べられる、たくさん遊べる、安心して眠れる、そんな当たり前のことが、戦争中は当たり前ではない。自由や命など大切なものがすべて奪われなくなってしまう。友達と楽しく勉強できて、遊ぶことができるのは、とても尊いことなのだ。これからは、この日常を大切に過ごしていきたいと思った。(中1・女子) ・僕は家に帰ったら、今日の話を父や母に話そうと思います。たった1発の原子爆弾で、何の罪もない14万人もの人々が亡くなったなんて悲しいし、平和学習を続けて原爆の恐ろしさを知らない人に伝えたいです。川野さんの話を、将来、自分の子どもや孫にも伝えていきたいです。(中2・男子) ・「原爆の子の像」建立までに、たくさんの人の努力があったことを知りました。佐々木禎子さんの同級生だからこそ伝えることのできる貴重なお話でした。幟町中学校の生徒として、平和の実現に向けて、自分たちにできることを考えて、お互いの違いを認め合い、仲間と協力することが大切だと感じました。(中3・女子) 川野さんから禎子さんのお話を直接伺うことで、戦争や原爆が、どこか遠い昔の出来事としてではなく、幟町中学校の先輩の生き方として、今を生きる後輩のわたしたちにつながっていることがよくわかりました。川野さん、貴重な機会を本当にありがとうございました。 幟町中学校は、これからも平和に関する学習や生徒会活動を大切にしてまいります。 次回は、長月の窓を開きます。 令和5年8月 学校長より |
広島市立幟町中学校
住所:広島県広島市中区上幟町6-29 TEL:082-221-4421 |