最新更新日:2024/05/29
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校訓「志高く 美しく」のもと、できる喜びや、花と本と歌声の溢れる学校を目指す、神崎小学校のホームページへようこそ!! 「笑顔輝け! 神崎っ子運動」 躾の三か条、神崎っ子の誓いにみんなで取り組みましょう!

後期始業式での話

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 10月15日(火)に、後期始業式を行いました。
 始業式では、校訓に関連して、人に対する優しさ、人に対する思いを、「思いやり」という積極的な行為として現すことについて、話をしました。

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 前期の終業式で、最後に神崎小学校の校訓について話しました。どんな校訓だったか覚えていますか。「志高く 美しく」でした。
 この校訓には、神崎小学校の子ども達が、人々を幸せにし、笑顔いっぱいの世の中をつくることができる人になってほしい、よい人生、美しい人生を歩む、そんな人になってほしい、という願いが込められていました。

 今日は、そんな立派な行いをされた人々のお話を読みたいと思います。実際にあった話です。聞いてください。


 それは、雪が降り出しそうな、とても寒い日のことでした。
私は、病院での診察が終わり、バス停からバスに乗りました。空いている席はなく、前の方に立っていました。車内は暖房がよく効いていて、外の寒さを忘れるほどでした。

 ところが、次のバス停で、どっと多くの人が乗り、あっという間に満員になり、通路が一杯になりました。
 やがて、バスが静かに走り出した時、後ろの方から、赤ちゃんの火のついたような泣き声が聞こえてきました。ギュウギュウ詰めの人の熱気と暖房は、小さな赤ちゃんにとっては息苦しくて、泣く以外に方法がなかったのだと思えました。

 次のバス停に着いた時、何人かが降り始めました。そして、最後の人が降りる時、後ろの方から、「待ってください 降ります。」と、若い女の人の声が聞こえました。それは、泣いている赤ちゃんを抱いたお母さんでした。

 お金を払おうとしたお母さんに、運転手さんが「目的地はどこまでですか?」と聞きました。お母さんは、気の毒そうに小さな声で「新宿駅まで行きたいのですが、子どもが泣くので、ここで降ります。」と答えました。
 すると運転手さんは、「ここから新宿駅まで歩いてゆくのは大変です。新宿駅まで乗っていってください。」と、お母さんに言いました。そして、急にマイクのスイッチを入れたかと思うと、「皆さん! この若いお母さんは新宿まで行きたいのですが、赤ちゃんが泣いて、皆さんにご迷惑がかかるので、ここで降りると言っています。赤ちゃんは泣くのが仕事です。どうぞ皆さん、少しの時間、赤ちゃんとお母さんを一緒に乗せて行って下さい。」と、言いました。

 ほんの何秒かが過ぎた時、一人の拍手につられて、拍手がバス全体に拡がっていき、大きな拍手の渦となりました。若いお母さんは何度も何度も頭を下げていました。


 以上がお話です。

 このお母さんは、赤ちゃんが泣き始めた時から、他の人を嫌な気持ちにさせるのではないか、御迷惑をお掛けするのではないかと思い、気が気ではなかったのだと思います。
 この運転手さんは、そして、お客さんの多くは、赤ちゃんの泣き声が聞こえ始めた時から、きっと、そのお母さんが、赤ちゃんをあやしながら、辛い気持ちになっているのではないかと気の毒に思い、そんなことを気にしなければいいのに、安心して乗っていてくれればいいのに、と心配していたのだと思います。
 だから、そのような思いを、そのお母さんはバスを降りて歩くという「思いやり」の行いに、運転手さんは他の乗客に呼びかけるという、「思いやり」の行いに、他のお客さんは、拍手をするという「思いやり」の行いに、現されたのだと思います。

 こんな人になりたいと、校長先生は思いました。
 皆さんの心の中にある優しさを、「思いやり」という積極的な行いに現し、「思いやり」にあふれた学校にしていきましょう。
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