最新更新日:2024/06/19 | |
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技能を高めただけでは出し得ない美しさ
1月26日(木)、校内研修会の席上、広島市教育委員会の音楽科を担当する指導主事の方から、今年の文化の祭典(音楽の部)での本校5年生の発表について、次のようなあたたかいメッセージをいただきました。それは、「神崎の子供達の発表に感動しました。神崎の子供達の歌声や姿勢、態度を通して、歌唱技能を高めただけでは出し得ない美しさを感じ、言葉ではうまく表現できませんが、深く感動しました。」という内容のものでした。
私としては、何よりも嬉しい評価でした。 全教職員による取組の中心、要となって指導に当たってきた音楽専科の佐々木教諭から、文化の祭典(音楽の部)に向けた取組の様子と成果についてお知らせします。 <以下、佐々木教諭の報告書から> ********************************* 文化の祭典が終わり、子供達が一生懸命に書いた感想文は、やり遂げたという満足感で溢れていました。 トーンチャイムでは、「集中力がアップした」という記述がたくさんありました。トーンチャイムは一人1音、70本のチャイムで7パートに分かれて演奏します。他のことを考えたり、ぼーっとしたりしていると、直ぐに鳴らし損ねてしまいます。そこがトーンチャイムの面白さであり、スリリングなところです。子供達は、チャイムを鳴らすときには、一音一音心をこめて、きれいな音を出すように心がけていました。 また、合唱をしている時も、子供達は頭も体もフル回転しています。全身を使って声を出しながら、自分の声を聴き、隣りの人の声を聴いて、声の響きと高さを揃え、さらに発音に気を付け、指揮を見て強弱を付けています。勿論、パート全体の声、他パートの声、ピアノも聴いています。と同時に、次のフレーズをどう歌うかを考えていますから、合唱は大変なのです。合唱もぼーっとしている暇はありません。みんなの集中が高まると、美しいハーモニーが生まれます。ですから、練習を積むと集中力も自然に高まるのです。 合唱の最後、「『歌声はー。』と声をのばした時、みんなの声がよく出て張りがあったので、成功したと思った。」という感想がありました。「最後の音は自分でも心に響いて気持ちよくて楽しかった。」という感想もありました。その直後、大きな拍手が起こった時には、胸いっぱいの大きな喜びを感じることができたようです。(声を出しながら成功を感じたというのですから、演奏しながらも自分達の演奏を客観的にとらえているわけです。それだけ歌いこんでいる裏返しでもあります。) また、「自信がもてるようになった」という記述がたくさんあることに、驚きました。練習を積んだから、ステージ上で緊張しても自信をもって歌えた、という意味だけでなく、行事への取組を通して、自分に自信をもてるようになった、という子供達がいました。嬉しいことです。何かに一生懸命に取り組んで達成感を味わうと、自己肯定感も高まるのです。 ふだん控えめな子や歌が苦手な子供達からも「こんなにがんばった。」「やってよかった。」「成功した。」「聞き手を感動させることができた。」といった文章がたくさん出てきました。自分なりに一生懸命に精一杯取り組んだということがよく分かり、嬉しくなりました。 自分達の演奏を聞いてくださった先生方が涙される姿を見て、おうちの方からもほめられて、ますます自己肯定感も高まっていったことでしょう。 文化の祭典で、本校の発表を聞いた音楽部会の先生方から「どうやったら、あんな演奏ができるのですか。」と聞かれました。 その質問に対して答えることができるのは、1年生の時からの先生方の御協力と積み上げがあったからこそだ、ということです。歌だけでなく、学習態度、生活態度の全てにおいての積み上げです。 その根底には「神崎っ子の誓い」「躾の三か条」「神崎っ子の朗唱24編」を柱とする本校の取組があります。年々子供達が素直になっているのを感じます。素直になれば、教えられたことをよく吸収でき、さらに伸びようとする力もわいてきます。全てが好循環を生んでいるのです。 私は、音楽の授業で教えているだけで、学級での歌の練習も、全体練習前後の動機付けやフォローも、文化の祭典当日の出欠席の確認や引率、写真や動画の撮影などを、担任の先生方をはじめ他の教職員が全部してくださっています。それは、先生方が、全校合唱の取組に価値があると捉えてくださっているからだとも思います。ありがたいことです。先生方の日々の御指導と音楽科への御理解・御協力に深く感謝しています。 ********************************* |
広島市立神崎小学校
住所:広島県広島市中区舟入中町1-36 TEL:082-293-1925 |