最新更新日:2024/06/18
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学校だより11月号より

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< 『至誠の人』 (真心をつくす) >  
 
 今年の9月5日に、11月1日が「古典の日」として制定されました。生徒の皆さんには、10月23日の全校朝会でお話ししましたが、古典の日と文化の日によせて、次の話を紹介します。

 日本が世界に誇る芸術の三大至宝は、
一つ目は、紫式部の書いた『源氏物語』(古典の日制定の基となっている)
二つ目は、奈良の薬師寺にある『薬師三尊像』
三つ目は、雪舟の『水墨画』
だと言われます。
 雪舟(僧侶)は小僧時代に、絵ばかり描いているので本堂の柱に括り付けられますが、床に落ちた涙を足の親指につけて描いた鼠が生きているように見え、その出来映え故に絵を描くことを許されたという話は有名です。
 雪舟は、当時では老齢に入る四十八歳で、水墨画の勉強のために明(中国)に渡ります。明では短期間で雪舟の水墨画が評判になり、大勢の人に絵を描いてあげました。その中の一枚に駿河の国の「清見寺」の絵がありました。日本に帰国し、駿河の「清見寺」に立ち寄ると仰天しました。あるはずと思っていた「五重の塔」がなかったからです。『明の国で描いてあげた、あの絵は嘘になる』と悩み友人に相談すると、異口同音に、『くれてやった絵なのだから気にするな』と言うのです。しかし、嘘を描いた自分を許せない雪舟は、「清見寺」に「五重の塔」を建てることを決意し、周囲からの「馬鹿みたい」という非難や悪口を言われても気にせず、絵を売ったり、托鉢したりして、何年もかかって金を貯め、ついに「五重の塔」を建てました。
 なんという「誠実さ」でしょう。なんという嘘偽りのない「真面目」な人間でしょう。だからこそ大成し、水墨画では世界一と言われるようになったのです。大変難しいことですが、私自身の人生の指針として、参考にしたいと思います。


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   平成24年11月号

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