送　辞

　徐々に春の暖かさが感じられるようになり、桜のつぼみも膨らみ始めてきた今日、同じ時間を共に過ごしてきた先輩方とのお別れを、在校生一同寂しく感じています。三年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます
。
　先輩方と共に過ごしてきた全ての時間は、私たちにとってかけがえのない宝物になりました。
　部活動では、入部したばかりの何もわからない私たちに対し、まずこれからの基本である挨拶のことを話してくださいました。その後、たくさんのことを何度も優しく丁寧に教えてくださいました。
　また、私たちがわからなかったり、悩んだり、落ち込みそうになったときには、「大丈夫？」と声をかけてくださり助かりました。このように、いつも優しくかっこよい反面、時にはふざけて笑わせてくれて先輩方は、私たちにとって憧れの存在でした。先輩方が引退されて早数ヶ月たちますが、共に仲良く活動した部活動での日々が懐かしく思い出されてなりません。
　また、体育祭や文化祭などの学校行事では、最後まであきらめないことの大切さや、精一杯頑張って達成したときの喜びを学びました。普段から何事にも全力で取り組まれ、最高学年として学校全体を引っ張ってくださる先輩の姿は、とても力強く、印象的でした。
　そして今日、先輩方は私たちの前からいなくなってしまいます。中学生になって初めてできた「先輩」という存在は、私たちにとってとても大きくかけがえのないものでした。先輩方が卒業した後の空っぽの教室を想像すると、寂しく、心細くなります。ですが、これからは私たちが素晴らしい先輩方の熱意を引き継ぎ、みんなで協力して、よりよい井口台中学校にしていきます。

　これから先輩方は、自分の選んだそれぞれの夢に向かって一人ひとり違った道へと進んで行かれます。その道のりは決して楽なものでなく、時には迷ったり、嫌になったりすることもあると思います。そんな時は、この学校で過ごした三年間のことを思い出してください。みんなで頑張ったこと。喜び合ったこと。辛かったこと。悲しかったこと。受験やテスト前に友達と励まし合い、必死に勉強したこと。そして、仲間と過ごしたかけがえのない日々。この中学校で学んだことを活かして乗りこえていってください。
　どうか皆さん、井口台中学校にいたことを誇りに思ってください。それから、私たち後輩をここまで成長させてくれたのも、先輩方だということを忘れないでください。

　最後になりますが、先輩方と学校生活を送ることができて、本当によかったです。楽しい思い出をたくさんありがとうございました。
　本日は、ご卒業おめでとうございます。

　　令和２年３月１２日
　　　　　　　　　　 　　　　 在校生代表