最新更新日:2024/05/21
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校訓「やさしく つよく ただしく」  学校教育目標「創造・挑戦・前進する段原っ子の育成」  

学校だより 2月号

人とのかかわり・つながりの大切さ
 広島県における「第2次新型コロナ感染拡大防止集中対策」の実施・延長に伴い,広島市においても緊急事態措置に準じた対策が行われています。本校においても,子供たちの健康状態を的確に把握し,「学校の新しい生活様式」をより一層徹底するとともに,広島市教育委員会や学校医,関係機関と連携して感染症対策を講じています。一方で,子供たちは日常の体験を通して,自分で考え判断し行動すること,自らを律し環境に適応することを心がけてよく努力し,これからの予測不能な社会をよりよく生きていくために必要な力や態度を一層身に付けています。御家庭におかれましても,引き続き子供の日常的な健康管理と,各家庭での感染予防対策に御留意いただきますようお願いいたします。
 さて,このような長期にわたる新型コロナ感染症拡大状況と,個に応じた指導(指導の個別化と学習の個性化)という教育の潮流は,GIGAスクール構想の実現に向けた取り組みを一層加速しています。GIGAスクール構想とは,子供一人一人の学習者端末と,高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備する国の施策に基づく構想のことです。この構想による急速な学校ICTを円滑に進めるため,タブレット端末の配置,校内ネットワーク環境の整備等が行われています。本校においても,来年度の早い時期に学校ICT環境が整い,オンラインによる授業が実施されることになりそうです。
 しかしながら,今後オンライン授業が普及し一般化されても,学校における対面型による授業の大切さは変わらないと考えます。ICT機器を媒介とした個に応じた指導ばかりでなく,子供相互の直接的な対話によって進行する人とかかわり・つながる学習活動は,子供の人間関係力・社会性を養う上でかけがえものです。特に,小集団を活用した教育方法によって,子供が一緒に取り組むことによって,自分の学習と互いの学習を最大限に高めようとする協働的な学習は尊重されるべきです。また,この集団の機能を活用した学習スタイルによって,オンラインによる学びの個別化・個性化も,その効果が大きくなるといえます。
人とのかかわり・つながりは,相手と正面から向き合い,愛情をもって働きかけ,真に相手を生かすことによって初めて成り立ちます。しかし,個別化・個性化・多様性を重視する現代の風潮は,何よりも自分のことが最優先され,人と人とが関わり合い・つながり合う関係を困難にしています。このような問題状況を克服し,人と人とがかかわり,つながり合うためには,自己実現と集団や社会の向上・発展を結びつけていく必要があります。やりたいことを進めていく自分の存在が,集団や社会からも広く認められるように,自己実現の追求をしていく必要があります。そこでは,夢や志の実現に向かう自分のあり方を,集団や社会の枠組みの中で考えていくとともに,まわりの集団や社会も思いやりと寛容・寛大さをもって認めていくことが重要になります。
 古くから,「自己目的」は人間を堕落させるといわれています。自己の目的の追求が,社会とのつながりを不問にした,いわゆる自分勝手な考え方に終始するようでは,人間として自分を高めていくことになりません。今の自分の行為・行動は,人に迷惑をかけていないか,地域や社会の発展につながっているかを子供たち自身が自問自答しながら,自らの行動を選択・決定していくことが大切です。子供たちが,これから出会うたくさんの人や物事との関係の中で,かけがえのない絆を築きながら,これからの予測困難な社会をよりよく生きる力と態度を育てていきたいと考えます。

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広島市立段原小学校
住所:広島県広島市南区的場町二丁目4-19
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