最新更新日:2024/06/14
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学校教育目標 『お互いの幸福のため、見通しを立てて自律的に行動できる生徒の育成』

R3.10.15 前期終業式 「陰徳」

今日の前期終業式にて、校長先生より『陰徳』のお話がありました。

今、新人大会の真っ最中ですが、勝負に勝つために必要な3つのことを知っていますか。それは、実力・気持ち・そして「運」です。実力で勝る相手との勝負であったとしても、負けないぞという強い気持ちと「運」がそろえは勝つことができます。そこで、今日は「運」を味方にする方法の話をします。

今から40年前のミュンヘンオリンピックにて、田口信教(のぶたか)という水泳選手は平泳ぎの代表選手として出場した100mで金メダル、200mで銅メダルをとりました。その田口選手が講演会で話された言葉です。

「オリンピックのファイナリストになれば誰が金メダルになってもおかしくはない。本当に実力の差はない。しかし、金メダルになる人間は、いつも金メダルになる。そして、8位になる人間はいつも8位になる。実力差はないのに、不思議とこうなる。実力以外の何かが、そうさせるとしか考えられない。」

さらに、次の話もされました。

「金メダルと銀メダルでは、天と地ほどの差がある。一般の人にはわからないと思いますが、たとえば、日本で一番高い山は富士山です。では、2番目に高い山は?  世界で一番高い山はエベレスト山です。では、2番目に高い山は?  このように、1番と2番では違うのです。世界一位と世界二位では、有名さも、その後の経済活動などにも差が出てくるのです。だから、オリンピック選手は金メダルを目指します。しかし、そこでは本当に「運」としかいいようのないことが起きるのです。ゴールのタッチが、爪の差で、金メダルと銀メダルに決まってしまうことも、たくさん見てきました。」

そこで田口選手はオリンピックの代表に決まってから、どうしたらこの「運」というものを身につけることができるのかを考え、そして実践しました。そして、金メダルをとったのです。
では、田口選手は、どのようにして「運」をつけてきたのでしょうか。彼は、オリンピック代表選手の合宿所での生活を例に話してくれました。

「「運」をつける方法、それは一言で言えば、「善い行いをする」ということです。ただし、ただ善い行いをするのではなく、『人に知られないように』善い行いをするのです。毎日、誰にも知られないように、合宿所の皿洗いを続けました。合宿所のおばちゃんに見られそうになっても、うまくごまかしました。それから、落ちているゴミも人に知られないように拾いました。まわりをキョロキョロしながら、人に知られないようにサッと拾いました。」

なぜ、田口選手はそんなことをしたのか、そのことがなぜ「運」をつけることになったのでしょうか。

昔から『陰徳(いんとく)』という言葉があります。陰はかげです。徳とは善い行いのことです。『陰徳』とはつまり、人に知られず陰でする善い行いのことです。同じ善いことをするのなら、人に知られないほうがいい。なんか、変な感じですね。なぜでしょうか?

人に知られた善い行いのご褒美は人から来ます。「ありがとう」と言ってもらう、場合によっては、御礼の品を受け取ることもあります。人から直接ご褒美をもらったので、そこでお仕舞いです。
しかし、陰徳を積めば、ご褒美はおてんとう様から来ると思うのです。陰徳は人が知らないので、人からはご褒美はもらえません。おてんとう様、神様が、その人の「運」として貯金してくださると思うのです。もう一つ、自分に対する自信も生まれるということも付け加えます。いいことがあったときに「日頃の行いがいい」という言い方がありますね。人に知られないようにすると、運という形で神様から褒められるのです。

月曜日から後期になります。この土・日は自分のできる陰徳を考えてみてはどうでしょうか。そして、運に見守られた後期となることを願いっています。
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