最新更新日:2024/06/07 | |
本日:4
昨日:94 総数:392102 |
第140回卒業証書授与式校舎から臨む原爆ドームは、穏やかな春の日差しに照らされて、今朝も静かに佇んでいます。その姿は、あの原広司さんの絵のように、優しく、温かく、本川小学校を見守っているかのようです。 今日このよき日、保護者の皆様にご出席いただき、75名の門出を祝う広島市立本川小学校第140回卒業証書授与式を挙行できますことを心から嬉しく思います。 保護者の皆様には、本日のお子様の様子に感慨もひとしおのことと存じます。これまで、本校にたまわりましたご理解とご協力に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。本日は、参加者や時間など制限された中での挙行となりましたが、教職員及び在校生一同、精一杯の思いを込めて準備してまいりました。 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今、手にした卒業証書は、広島平和記念公園の「原爆の子の像」に捧げられた折り鶴を再生した用紙でつくられています。爆心地から最も近い本川小学校で学び、平和学習を重ねてきた皆さんには、その重みを実感することができることと思います。本川小学校で、皆さんは、これまでに平和の森の被爆した木や平和資料館及び本川の地域から被爆の実相を学びました。また、居森清子さん、原広司さん、尾形静子さんの思いを想像しました。そして、学んだことを今度は自分がつないでいかなければならないと考えました。どうぞ卒業証書に込められた多くの方の思いや託された願いも受け取り、つないでください。 さて、昨日、私は、皆さんに小学校生活最後の宿題を出しました。それは、家族の方から話を聞く、写真や映像を見るなど、どんな方法でもよいので、小さかった頃の自分に出会ってくることでした。小さい頃の自分に出会い、どのようなことを思いましたか。小さい頃の自分に出会うと、そこに、多くの方々の関わりがあったことに気付くはずです。 ここで本川小学校を巣立つ皆さんに、私から最後のメッセージを送りたいと思います。本川小学校での最後の平和学習です。 私は、皆さんが生まれてきたときのことを想像します。一つの命が生まれてくることは、大変なことです。皆さんの命が宿ったとき、皆さんが生まれてくることを周りの方がどれだけ待ち望んでおられたことでしょうか。皆さんが生まれたとき、どれだけ大きな喜びに包まれたことでしょうか。小さな命の誕生がご家族をはじめとする周りの方々をこの上ない幸せな気持ちにさせたはずです。 赤ちゃんだった皆さんが、初めて笑ったとき、初めて言葉を発したとき、初めて歩くことができたとき、初めて歯がはえてきたとき・・・ご家族をはじめとする皆さんは、その度に、喜びを感じられ、まだあどけない皆さんを中心に周りは笑顔に包まれたはずです。 保育園や幼稚園などで、初めて家庭を離れて集団生活をするようになったとき、初めて友達ができたとき、周りの方は、心配と同時に、皆さんの成長を実感されたはずです。そして迎えた小学校生活。入学式のとき、真新しいランドセルを背負った皆さんに、周りの人は、どれだけ大きな期待を掛けられたでしょうか。 それから6年間を過ごし,迎えた今日。今、保護者席から大きく成長した皆さんの背中を感慨深く見つめてくださっています。皆さんが生きてきた一日一日が、皆さんの人生であり、皆さんを支えた周りの方の人生です。つまり、皆さんの命は、皆さんだけのものではないのです。皆さんをかけがえのない存在として、いつも大切にしてくださった周りの方々の命でもあるのです。 本川小学校で戦争の悲惨さと平和の大切さを学んだ皆さんに、まずは、自分の命を大切にしてほしいと願います。平和について突き詰めて考えていくと、平和とは、まず、自分の命の重みを実感し大切にすることであると考えるからです。そして、どんなに苦しいこと、悲しいことに出合っても、皆さんのことを大切に、誇りに思い支えてくださっている方がいることを忘れないでください。 最高学年として過ごしたこの1年間は、感染症拡大防止のため、様々な行事を縮小したり中止したりせざるを得ませんでした。しかし、皆さんは、こうした中でも、自分のできることを見つけ出し、よりよい学校生活になるよう工夫しました。制限された生活にも関わらず、いつも、瞳をきらきら輝かせ、楽しいことを見つけ出し、明るい笑顔で過ごした皆さん。私はそんな皆さんの姿から何度勇気をもらったことか分かりません。素直で、素朴で、人懐っこくてユーモアのある皆さんのことが大好きでした。 さあ、出発です。皆さんが残した足跡は、ステージに置かれた校章旗にしっかりと刻まれ、これからも本川小学校に輝きます。本校の卒業生であることを誇りに、希望と強い意志をもち、中学校に進んでください。中学校もまた、皆さんの輝ける場所となるにちがいありません。 卒業生の皆さんに心からエールを送り、私からの式辞とさせていただきます。 令和3年3月19日 広島市立本川小学校長 岡田 由佳 校内研究会今日は,校内研究会を開き,今年度の校内研究の成果と課題を確認し,改めて国語科の授業づくりを振り返りました。講師として,広島市教育委員会学校教育部指導第一課 大下あすか指導主事をお招きしました。大下先生からは,本校の取組み内容に即した指導助言をいただきました。 本校は,次年度も平和教育と国語科教育を連動させて研究を進めていきます。 卒業をお祝いして「本川おもてなし隊」と「Shizumi Peace Project」の皆様,ありがとうございました。子どもたちは,皆様の思いをしっかりと受け止めました。 お礼今日は,本年度最後のあいさつ運動の日でした。通学路に立ち,子どもたちに声を掛けてくださいました。お陰様で,子どもたちは,安全に登校することができました。ありがとうございました。 今後とも,地域の様々な場面で,子どもたちがお世話になることと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。 育つとき5年生は,本川小学校にある被爆遺物などについて人に説明ができるように練習を重ねています。子どもたちは,これまでに様々な平和学習を重ねており,こうした被爆遺物についての知識をもっています。しかし,いざ,人に説明するとなると,これまでの漠然とした知識を明確なものにしていく必要があります。人に説明するって大変なことです。何度も繰り返して原稿を読み込んでいます。 役割を与えられ,責任を果たそうと努力している5年生を微笑ましく,また頼もしく感じています。今,まさに育つときです。 1年生は説明名人!写真は,今日の算数科の様子です。問題を読んで気付いたことや考え方を説明しているところです。 「○○君がさっき言ったように〜。」 「例えば〜。」 「どうしてかと言うと〜」 などの表現を駆使して,子どもたちが次々に自分の考えを上手に説明します。中には,以前に学習したことと比べながら,その違いを基に考え方を説明する子どももいます。 こうした姿は,一朝一夕では育ちません。1年間の学びの積み重ねです。この姿を2年生からの学習につないでいきたいと思います。 感性1年生の詩を紹介しましょう。添えてある絵もこの詩にぴったりで,味わい深いものがあります。 あのね ぼく ゆめの中でね かたつむりにさわったよ そうしたら かたつむりになっちゃった のっそり のっそり うごいていたんだよ はっぱも食べていたんだよ そんな ゆめ 三月 弥生今日からいよいよ3月です。学年のまとめの月です。子どもたちの成長の様子を振り返りながら,次の学年に向けて,一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。今月もどうぞよろしくお願いいたします。 |
広島市立本川小学校
住所:広島県広島市中区本川町一丁目5-39 TEL:082-232-3431 |