最新更新日:2024/05/31 | |
本日:77
昨日:97 総数:390969 |
8月5日 本川地区原爆死没者慰霊祭 追悼の辞緊急事態宣言を受けた学校の臨時休業,新しい生活様式に基づいた学校再開,夏季休業日の短縮等,今,学校は非常の事態に迫られています。先の見えない局面に接するとき,本校の昭和20年当時に思いを致します。8月6日,約400人もの子どもたちとともに無念の死を遂げられた当時の川崎政信校長先生を想い,校長室の写真を見上げています。川崎校長先生は,今こそ,当たり前の日常の有難さを,命の尊さを子どもたちに伝えるようにと,私に平和のバトンをつないでくださっているように思えてなりません。 今年,本校の平和資料館には、多くの方のご尽力により,原爆投下の際、本校の児童で唯一生き残った居森清子さんのパネルが設置されました。6年生がこのパネルを見た後,次のような文章を書いています。 「私たちは,今までに,この本川小学校で,どこよりも平和ついてたくさんのお話を聞かせていただきました。戦争を『昔のこと』で終わらせるのではなく,私たちが実際に被爆された方々の思いを未来へつないでいかなくてはならないと思いました。」 また,別の子どもは, 「学習を通して,爆心地から一番近い学校の最高学年だということの責任を感じました。被爆者の思いを知り,『もし自分だったら』と寄り添い,平和学習に取り組んでいきたいです。」 と書いています。子どもたちも,居森清子さんから平和のバトンを確実に受け継ぎ,次につないでいこうとしています。その姿からは,広島の花,夾竹桃と同じように未来への希望を感じることができます。 本川小学校は,今後も新しい時代を担っていく子どもたちに,平和な世界を築いていくための行動力を培い,周りの人々を大切にする心を育むことを教育の基盤としてまいります。本日は感染予防のため,子どもたちの参列は叶いませんでしたが,この後,平和への願いを込めた子どもたちの折り鶴を献納し,鎮魂の祈りを捧げます。 結びに,原爆の犠牲となられた数多くの御霊が安らかなることを心からお祈り申し上げます。また,昨今の状況下にありながら,感染症対策に最大限配慮した上で,慰霊祭を挙行されました本川地区社会福祉協議会,原爆死没者慰霊祭実行委員会の皆様に心より敬意と感謝を表します。今後も地域の皆様と手を携え,平和教育の充実とその発信のため,不断の努力を重ねることをお誓いし,追悼の辞とさせていただきます。 令和2年8月5日 広島市立本川小学校長 岡田 由佳 |
広島市立本川小学校
住所:広島県広島市中区本川町一丁目5-39 TEL:082-232-3431 |