最新更新日:2024/06/13 | |
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もうひと頑張り小学校低学年の体育科の学習の時間。登り棒に取り組んでいる子が登る姿を見てほしい,と言うので,下から応援しました。 「黄色の線まで!」 と張り切って頑張るのですが,あと一歩のところがなかなか届きません。 小さな手が真っ赤になるまでしがみついて,何度もチャレンジしていると, 「活動をやめて集合しましょう。」 という指示が出てしまいました。 棒にしがみついていたその子は,歯を食いしばり,手が白くなるほど棒を握りしめ,それこそ力をふりしぼるようにして,とうとう黄色の線に手をかけることができました。 安心したように脱力してスルスルと棒を下りると,私に向かって, 「見とった?見とった?」 と言いながら,担任のところに走って行きました。達成感に溢れた素敵な笑顔でした。 子どもの中には黄色い線まで登る力が,きっと備わっていたのだと思います。 「黄色い線まで登る姿を見てもらえる,これが最後のチャンスなんだ。」 と思った瞬間,手の痛さ,張りつめた筋肉の辛さを超えて,「もうひと頑張り」する力が発動されたのでしょう。そのきっかけが私なら,とても光栄で嬉しいことです。 私たちは案外身近なところで,限界を超えた「もうひと頑張り」を発動させたり,目にしたりしていると思います。そして,そのきっかけも「ありふれた事柄」です。 子どもの「もうひと頑張り」を引き出し,彼等に達成感を味わう経験をさせるために,評価のあり方も含めてどのような支援と指導を工夫するか。きっかけになる「ありふれた事柄」と「もうひと頑張り」の関係をつかむアンテナが大切だと思いました。 |
広島市立似島学園小・中学校
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