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広島市立幼稚園19園の各HPは、右側のリンク「広島市立幼稚園の紹介」から御覧になれます。

平和教育視察に東大阪市立幼稚園の先生方が来園されました!(基町幼稚園)

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平成25年7月25日(金)

 基町幼稚園は拠点園としての取り組みの柱の一つに平和教育を掲げていますが、今年も平和教育の視察に東大阪市立幼稚園4園(高井田幼稚園・意岐部幼稚園・小阪幼稚園・長瀬西幼稚園)の先生方が来園されました。

 本園の実践概要を説明後、広島市教育委員会指導第二課企画製作によるDVD「平和教育アーカイブスNO4〜被爆者体験を聴く会〜」(平成21年度基町幼稚園において収録)を視聴しました。その後、今年度は爆心地より350mの至近距離にあった本川国民学校、現在の広島市立本川小学校内にある「平和資料館」を訪れました。

 当時の本川国民学校は、戦時体制で夏休みは10日から20日まででした。原爆投下により疎開をしていなかった児童約400名、校長先生ほか教職員10名の尊い命が奪われました。昭和3年に広島で初めて建てられた鉄筋3階建の校舎は外部を残して全焼、壊滅し、その校舎の一部が被爆の「証」として保存され「平和資料館」となりました。館内には銅が溶けた配電盤や、遺物、被爆後の写真の他、原爆慰霊碑の碑文「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから(雑賀忠義書)」の原書が保存されています。
 今回は、本川小学校PTAボランティアガイド渡辺公友さんから展示内容の詳しい説明を受けることができました。渡辺さんは、被爆を体験していなければ実感として理解できない、体験していないから語らなくていいのかという葛藤を抱えながら、それでも原爆や戦争の悲惨さを次の世代にきちんと伝える役割を果たしたいと、ボランティアガイドに応募した気持ちを話してくださいました。「右も左もわからない子どもが原爆にあう悲惨さは、子どもの親として他人事とは思えない」とも話されました。本園が原爆資料館・原爆慰霊碑・原爆ドームと続く平和の軸線上にあり、原爆で亡くなった幼い子どもたちの声なき声を伝えていくことは、広島に生まれ住む子どもの使命と思う気持ちと同じものでした。
 東大阪市立幼稚園の先生方からは、修学旅行で原爆資料館を訪れた印象は「こわかった」という思いの方が強かったが、解決していく努力をしなくてはいけない、そして出来ることは何かを考え行動に移していきたいと感想をいただきました。また、東大阪市立幼稚園では「平和登園日」が設定してあり、その日は原爆に関した絵本を読み聞かせたいと話していただきました。
 東大阪市立幼稚園の先生方と共に体験を「伝えていくこと」の必要性、重要性を実感し、平和な社会を築く鍵は、一人一人の日常の生活の中にあることを理解する研修会となりました。

写真上  DVD「平和教育アーカイブスNO4〜被爆者体験を聴く会〜」の視聴の様子です。このDVDには、爆心地から1.3km距離にあった白島国民学校2階教室で、当時小学5年で被爆された岡野秀夫さんの被爆体験談が収録されています。岡野秀夫さんは、白島国民学校で唯一の生き残りと言われています。白島国民学校も本川国民学校も共に、子どもたちが学校において被爆を余儀なくされました。

写真中  本川小学校資料館地下にある被爆後の市街地の模型です。この模型はもともと平和公園内の広島平和記念資料館に展示されていましたが、平成になって館内がリニューアルされたことに伴い本川小学校資料館に移設されました。

写真下  本川小学校資料館展示品の前で、ボランティアガイドの渡辺さんから説明を受けている様子です。一人一人の心の中にある平和な心を、家族、地域に広げていけば必ず素晴らしい世の中になっていく、一人一人の心掛けが問われていると話してくださいました。

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広島市立基町幼稚園
住所:広島県広島市中区基町20-3
TEL:082-228-3888