最新更新日:2024/06/07
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学校教育目標「ひとりひとりがたからもの」日々宝物の子どもたちの成長のため,子ども達自身も教職員も皆様のお力を借りながらがんばっています!!

後期始業式 学校長の話

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 今日から後期が始まります。気持ちを新たにし,このことをがんばるぞ,と自分の目標を持って,またがんばっていって欲しいと思います。
 ところで,みなさんは,「ノーベル賞」という言葉を知っていますか。
 最近,テレビのニュースで見た,という人もいるかもしれません。ノーベル賞というのは,いろいろな分野で世界的に大きな功績を残した人に与えられる賞で,世界で最も有名な賞と言っていいでしょう。今年は,残念ながら,日本人の受賞者はいませんでしたが,これまでに,日本人は28人が受賞しています。
 ところで,日本人で初めてノーベル賞を受賞した人は誰か,知っていますか。
 答えは,この人,湯川秀樹博士です。湯川博士は,「中間子の存在の予想」という研究により日本人初のノーベル物理学賞を受賞した人物としてあまりにも有名です。今日は,この湯川博士のお話をしたいと思います。
 ここは,京都大学です。湯川博士は,この京都大学出身なのですが,この京都大学には,「湯川さんの質問」という言葉があるのだそうです。
 湯川博士は,おじいさんになっても,母校である京都大学で開かれる若い研究者たちの発表会に積極的に出席していたそうです。まわりの学生は,小さな体でちょこんと座る老人が,まさかあの湯川秀樹だとは気がついていません。学生の発表が終わると,湯川さんは積極的に手を挙げて質問をしたそうです。
 面白いのは,その質問内容です。さすがはノーベル賞受賞者で,ものすごく鋭いのかと思いきや,これがかなりトンチンカンなものだったと言うのです。すでに年老いた湯川さんにとっては,学生たちがみんな分かっているようなことが分からなかったのかも知れません。学生が,
「えっ,そんなことを聞くの。」
と思うような質問を,平気な顔で聞いたそうです。湯川さんにしてみれば,分からないことは聞かずにはいられなかったのでしょう。
 ところが,そんな誰にでも分かっていたはずのことも,改めて聞かれると,
「あれ,そう言えばどうなんだろう。」
と考えさせられます。「分かっていた」のではなく,「分かったつもりになっていた」と気づかされるのです。そして,湯川さんの,この一見トンチンカンな質問が,新たな研究へとつながることも多かったのだそうです。
 これが,京都大学で語りつがれる「湯川さんの質問」というエピソードです。ノーベル賞を受賞したからといってふんぞり返っていばるわけでもなく,子どものような好奇心で質問する湯川さんも,それを聞き流したりせず,ちゃんと受け止めた発表者の人たちも,どちらもとても素晴らしいと思うのです。
 みなさんも,湯川さんのように,まちがいを恐れず自分の考えを思い切って言葉にしたり,それを聞いた周りの人たちのように,しっかりと耳を傾けたりしていってほしいと思うのです。そうすれば,毎日の学習ももっともっと深く,そして楽しいものになっていくと思います。このことを,ぜひ頭の中に置いておいてください。

前期終業式 学校長の話

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 今日で,前期が終わります。4月にスタートした,それぞれの学年のちょうど半分が終わったということですね。この半年の中で,みなさんはどんなことが心に残っていますか。どんなことをがんばりましたか。
 昨日と今日の2日間で,担任の先生からお家の方に,みなさんの「あゆみ」が手渡されます。学習したことがしっかり身に付いているか,友達と協力して楽しく学校生活を送ることができたか,何が良かったか,これからどんなことをがんばっていってほしいか,そういったことについて,先生からお家の方に伝えています。あゆみを見ながら,しっかりと前期のことを振り返ってみてください。
 ところで,自分では一生懸命がんばったはずなのに,その成果が出ていないな,と感じている人もいるかもしれません。そんな人のために,「努力と成果の関係」について,ちょっとだけお話したいと思います。
 これを見て下さい。横軸ががんばり,縦軸が成果を表しています。みなさんは,こんな斜め線のように,がんばったらがんばっただけ,成果が上がっていくと思っているかもしれません。ところが,実は,こんな風に力がついていくとは限りません。
 人間の力というのは,このように階段のような上がり方をすることが多いのです。がんばって続けているのに,何も変わらない日が続きます。ところが,ある時,ぐんと成果が上がる瞬間がやって来るのです。それからは,どんどん上がっていく。みなさんにも,そんな経験はありませんか。何度チャレンジしても跳べなかった跳び箱が,ある日突然跳べるようになった。ある日,急に逆上がりができるようになった。一人で自転車に乗れた。といったことです。
 これはどういうことでしょう。実は,目には見えませんが,がんばったことは,人間の体の中にしっかりたまっています。ただ,人間の体は透明な入れ物ではないし,これまでの努力の量を道具ではかることもできませんから,自分の中にどれだけの力がたまっているのか,それを見ることはできません。しかし,努力したことは,間違いなく自分の中にたまっていきます。そして,ある日,コップから水があふれ出すかのように,目に見える形で現れます。それが,この瞬間です。
 そして,ある時からまた,伸びが止まってしまう。けれど,がんばって続けていると,またぐんと上がる時がやって来る。それを繰り返しながら,人間の力はついていくのです。だから,今回,がんばったのに,思うように成果が出なかったという人も,この瞬間を目指して,あきらめず頑張り続けて欲しいのです。
 それから,前期はがんばれなかったな,と思う人がいたら,その人は,後期,ぜひ自分の目標を立て,このスタート地点に立ってほしいと思います。
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広島市立湯来南小学校
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