最新更新日:2024/06/03 | |
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今年の運動会で感動したこと 〜鈴木さんのこと〜
御家族のお許しをいただき、掲載させていただくことにしました。
4年生の鈴木さんのことです。 鈴木さんは、産まれた時から、左手が左ひじの前辺りからありません。ですから、両手や左手を使ってすることには不自由があります。しかし、素晴らしいお父さん、お母さん、家族に支えられ、導かれて、彼女はこれまで前向きに生きてきました。 とっても賢い、頑張り屋さんで、友達がしていることを自分もできるようになりたいと、先が丸く、柔らかくなっている左腕と、右手を使って、いろんなことに挑戦し、工夫し、できるようになりました。 折り紙、ハサミを使った紙細工、ビーズへの糸通し、たて笛の演奏、水泳、鉄棒の前回り、登り棒、・・・。こんなことも、とても上手にできるようになりました。 そして、今年の運動会でのことです。 4年生の種目に、障害物競走がありました。その障害走の中で、ラケットを使ってボールを運んでいた時、先頭あたりを順調に進んでいた彼女のラケットからボールが転がり落ちてしまいました。 それを見た瞬間、うまくボールを拾ってラケットに乗せることができるだろうか、他の子供達より時間がたくさんかかるのではないだろうか、と多くの不安が私の心に湧き上がってきました。 しかし、鈴木さんは、他の人より少し時間はかかりましたが、上手にボールを拾ってラケットの上に乗せることができました。 最後尾からスタートした彼女は、最後まで一生懸命走り続けました。そしてゴールを駆け抜けた時には、順位を2位まで上げることができていたように思います。その頑張りにとても感動しました。そして、それ以上に感動したのは、ゴールを駆け抜けた時の彼女の笑顔、晴れやかな表情でした。胸が熱くなりました。 運動会が終わって1週間ほどが過ぎた頃、御家族から次のような話を伺いました。 運動会の練習が始まり、突然、鈴木さんが「私、テニスをしてみたいから・・・。」と言い出したそうです。テニスの打ちっぱなしに連れて行ってもらってテニスを体験したり、ラケットや長いひものついたボールを買って一人でもテニスをすることができるように自分で用意をしたりしたそうです。 障害物競走でテニスラケットを使うことを通して、鈴木さんは色々なことを感じ、考えるようになったのだと思います。 また、最近、鈴木さんは、今、ピアノをやっているお兄ちゃんに触発されて、ピアノを始めたそうです。左手で一音ずつですが、鍵盤を押さえられるようになったそうです。 これからが楽しみです。 |
広島市立神崎小学校
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