最新更新日:2024/04/25
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7月21日(水)学校朝会

校長室前廊下
今週は連日本格的な夏の日差しとなっています。明日からは35日間の夏休み。けがなく事故なく、有意義な時間を過ごしてほしいと思っています。夏休み明け、また一回り大きく成長した子どもたちとの再開を楽しみにしています。

【学校朝会での校長挨拶】
 みなさんおはようございます。
 明日からは、みんなが楽しみにしている夏休みです。昨年は16日間でしたが、今年は35日間の夏休みです。35日と聞くと、長いなぁ、いろんなことができるぞ、と思うかも知れませんが、終わったときに、「結局、何もできなかった」と言わないように、計画的に有意義に過ごしたいですね。
 ここに、ミヒャエル・エンデの書いた『モモ』という本があります。これは人の時間を盗む時間どろぼうと、盗まれた時間を人間に取り戻してくれた「モモ」という女の子のお話です。この本の中で、時間どろぼうたちは、インチキで人をまるめこむ計算をします。
 ちょっと、時間どろぼう風に、みなさんの夏休みを「時間」で考えてみたいと思います。
 みなさんは1日が何時間か知っていますか?そう24時間です。ということは、35日間の夏休みを時間で表すと、24×35=840時間となります。でも、この840時間は全て自由に使える時間ではありません。私たちにはやらなければならないことや、ついつい無駄に使ってしまう時間もあるからです。
 例えば、1日に8時間眠るとします。また、1日3回、ごはんを用意したり食べたりするのに3時間を使うとします。他にも、宿題をするのに3時間。お家の人のお手伝いに1時間。お風呂や歯磨き、トイレに全部で1時間。やることもなくボーっとテレビを見るのが3時間。無駄なおしゃべりが1時間。習い事などが2時間くらいあるとします。これらは、全部、自分が自由に使えない時間で、これらを合わせると22時間になります。
 これを夏休みの35日間分として計算すると、22×35=770時間。
 840時間もあった夏休みの時間から、自由に使えない770時間を引くと、皆さんに残った夏休みは70時間となります。ずいぶん少なくなりましたね。これを日にちになおすと、約3日。つまり、この夏休みの中で皆さんが自由に使えるのは約3日分くらいの時間ということです。どうでしょう。案外、自由に使える時間が少ないなぁ、と感じませんか?もしそう思ったとしたら、あなたは騙されています。
 『モモ』に出てくる人間たちも、時間どろぼうたちのこんなインチキな計算に騙されて、これは大変だ、自分の生活から無駄な時間を削らければいけないと、とにかく時間を節約するようになり、自分の大切な時間を時間貯蓄銀行に預ける、つまりは時間をどろぼうたちに奪われることになります。その結果、ゆとりがなくなった人間たちは、毎日をイライラと忙しく過ごすようになり、楽しいこともなくなり、みんなが怒りっぽくなって生活するようになります。
 これに対して「モモ」だけは、「時間とは、自分たちの生活そのものであり、その生活はその人の心の中にあるものだ」と知っていましたので、時間どろぼうたちに騙されず、盗まれた時間を取り戻すことができたというお話です。
 35日間の夏休みをどう過ごすか、どう生活するかは、皆さんが決めることです。
 退屈で無駄な時間として過ごしたり、やらなければならないことを嫌々やったり、イライラしたりして過ごすのではなく、ゆとりをもって、いろんな楽しいこと、普段はできないようなことにどんどん挑戦してほしいと思います。自分で自分を成長させるために、この夏休みをどのように過ごすか、どのように過ごしたいかをよく考えて、健康や安全に気をつけて、楽しく、充実した時間にしてください。
 夏休み明けに、成長したみなさんにまた会えるのを楽しみにしています。それではよい夏休みを!

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