広島市立楽々園小学校

3年道徳 「あめ玉」

 先日,3年生の道徳科で「あめ玉」という授業をしました。概要は以下のとおりです。

 五月の末の日曜日。「私」が電車の改札口に向かって歩いていると,何かを踏んだ感触。靴の裏を見ると,そこにはガムがべったり。ティッシュを出して取ろうとするも,うまくいかず,そのまま乗車・・・。

 電車に乗ると,小学3年生くらいの女の子と,まだ小さい妹の子が椅子に座っており,そこで妹がおかしをねだり始める。仕方なく女の子がつつに入った飴を渡すと,妹がつつを開けた瞬間にコロコロと飴がこぼれ落ちる。

 すると,女の子はそれを一生懸命に拾い始め,ティッシュにくるみ,最後はくずかごの中に捨てる。それを見ていた「私」は”何かすてきな心のおくり物”をもらったように感じ,最後にはさっきまでの不愉快な気持ちが消えていることに気付く。

 授業では,子どもたちが,ガムを踏んだ直後の「私」の不愉快な気持ちが,女の子の行動を見る中で変化していく理由について考えました。より深く心情理解に迫っていくために,私や姉妹に成り切って「役割演技」(※1)を取り入れた授業を行いました。

 子どもたちからは,「周りのことを考えた行動」,「人が嫌な気持ちにならない行動」,「自分以外の人のことを考えた行動」などに,「私」は心を動かされたのではないか,という意見が出ました。

 最後の自分自身の振り返りでは,「お店で大きな声を出すと,周りの人やお年寄りの方達がびっくりするから騒がない。」,「図書室では周りの人の迷惑にならないように静かにする。」など,授業の中身が深まった意見が見られました。

 これを機に,公共の場での過ごし方について,少しでも考えられたらと思います。

(※1)役割演技とは,道徳的価値のよさを,自分で登場人物を演じることで,自分に引きつけて考え,実感を伴って理解する手法のことです。


【本校の研究推進】 2018-06-06 21:23 up!

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